シャッター自体はとても便利な扉ですが、使用し続けることで様々な不具合がでてきます。
経年劣化に伴う部品の消耗や思わぬトラブル。
困った時は、お問合せいただきたいんですが、シャッター修理の経験では、ちょっとしたことで自分で解消できることもあります。
シャッターの種類やトラブルの状況別に原因などをまとめました。
お役に立てれば幸いです。
手動シャッターの寿命はおおよそ10年と言われています。
ただ寿命が10年というのは、あくまでも目安。
開閉の頻度や環境によっても変わりますし、10年経過したから使えなくなるわけではなく、それを超えると重くなったり、音がしたり、最初の頃に比べて動きが悪くなる目安だと考えてください。
□ 手動シャッターが引っかかって下がらないトラブル
1、鍵の問題
シャッターには防犯のために鍵がついていて手動で回すものがほとんどです。
鍵が開閉できない理由になっている可能性
①シャッターの鍵を最後まで回していない
何度か修理に伺ってからわかった経験がありますが、鍵が完全に開いていない状態が、引っかかりの原因になっている場合があります。
「ちゃんと鍵は開いた」という思い込みで、すぐに解消できたはずが時間もかかり大変な思いをされたという事例。
シャッターの鍵は、鍵を回すことで、ラッチがシャッターレールにあるラッチ掛かりに引っ掛かり施錠される仕組みになっています。
完全に回し切っていないと、ラッチが引っかかったままになることがあり、その状態で開けようとしても、当然開きません。
シャッターが引っかかって動かない場合には、もう一度鍵を開け閉めしてみるといいでしょう。
再度鍵を動かすことで、完全に開錠され引っかかりが解消されます。
②シャッターの鍵が挿しっぱなし
お電話をいただいて、確認していただいた時たまにあるのが、シャッターの鍵穴に鍵が挿さったままになっているケースです。
シャッターを外側から開ける際には、鍵を鍵穴に差し込んで回すと解錠できますが、鍵を挿しっぱなしの状態のまま開けようとすると引っかかることがあります。
最悪の場合、収納BOX内に鍵ごと入ってしまい、取り出せなくなることもあります。
💡 まず自分でできること 💡
そんなことはないだろうと思っても、再確認。鍵は刺さったままになっていませんか?
🍀鍵の挿しっぱなしは防犯上もリスクとなるため、開閉時に必ず鍵の抜き忘れはチェックしましょう。
2、障害物の問題
なんらかの障害物が開閉を邪魔しているかもしれません。
特にシャッターがいつも同じ箇所で引っかかる場合には、何らかの障害物が干渉している可能性が高いと考えられます。
この場合「引っかかるけど力を入れれば無理やり動かせる」という状態が多いですが、続けていると故障の原因になりますので、早めの対処をオススメします。
・シャッターケースの中に異物が詰まっている
・シャッターレールに何かが付着している
💡 まず自分でできること 💡
レールやシャッターケースの中を確認し、障害物となる物がないか確認してください。
自分で取れるものは取ってみてください。それでスムーズに動く可能性があります。
3、シャッタースラットのズレ
シャッターのスラットとは、シャッターカーテンを構成する鋼製の部材・板のことです。
これがなんらかの理由でズレることで不具合が発生します。
毎回違う場所で引っかかる感じがある場合、シャッター本体を動かした際に金属の擦れる音がする場合やガイドレールの片側に擦ったキズがある場合などは、シャッタースラットが左右にずれているかもしれません。
シャッタースラットのどこかがズレて、シャッターの動きを阻害している可能性が考えられます。
この場合には、シャッタースラットのズレを改善するためのメンテナンスが必要です。
□ 手動の窓シャッターが開かないトラブル
窓シャッターのロック
手動の窓シャッターは、下まで降ろすと自動的にロックがかかるようになっています。
・ロックがかかった状態になっている
💡 まず自分でできること 💡
シャッターの下部にある解錠用のレバーで、ロックを解除しましょう。
解錠用レバーは製品によって位置や形状が異なります、説明書で確認してくださいね。
手動式の窓シャッターはシャッターの真ん中で開閉を行いましょう。
左右のどちらかに偏った操作方法ではスプリングシャフトの片側のみに負担が集中してしまいます。
長年片側で操作し続けると、シャッターが斜めになって、引っかかるようになるんです。
手動式の窓シャッターの修理で一番多いのが、長年の使い方によるスプリングシャフトの交換です。
□ 手動のシャッターが重くなる
重くなったシャッター、シャッタープロ職人の手にかかれば、驚くほど軽くなります!
実はシャッターが重くなるのは、不具合のひとつ。故障の前の症状なんです。
そのままにせず、メンテナンスすることで、故障せずに使うことができます。
手動シャッターが重くなっている原因は3つ
1、スプリングが劣化している
手動シャッターは昇降機構にバネ(スプリングシャフト)を使用しており、シャッターの開閉を繰り返すことで
という流れでシャッターが重くなります。
これはバネを使用している以上、避けられない問題で、早ければ5年程度で初期よりも重いと感じるようになります。
2、錆の発生・潤滑油の不足
シャッターの潤滑油の不足により、シャッター板(スラット)がレール(ガイドレール)に触れるようになり、
その結果、シャッター開閉が動きにくい・重いという症状になります。
また、錆の発生によって、可動部分の動きがにぶくなり、シャッターが重くなってしまいます。
動かないシャッターを無理やり動かしてしまうとシャッターが破損してしまう可能性もありますので、注意が必要です。
このようにシャッターが固く(重く)なったと感じる場合、
・錆による劣化
・シャッター板とガイドレールの隙間の潤滑が不十分
という原因が考えられます。
3、シャッター板の変形
シャッター内部の原因だけではなく、外部的な要因も関係しています。
シャッター本来の目的は防犯の目的を持っていますが、雨風や何か物体の衝突などが原因で変形します。
地震や台風などで建物が傾くことで、シャッターに歪みが生じることもあります。
見た目以上に繊細で、少しの衝撃でも凹んでしまうなど、部分的な変形、内部の部品が破損してしまうなど、不具合が起こります。
変形によって開閉が困難になり、シャッターが重たいと感じるだけではなく、異音も大きくなっていきます。
💡 まず自分でできること 💡
シャッターにシリコンスプレーを注油する。
潤滑油が不足している場合は注油が必要です。
ただし、シャッターの注油には正しいスプレー材を使い、油の差し方にも注意しなければいけません。
合わない潤滑油を使用したり、油を差す場所を間違ったりすると、余計にシャッターの動きが重くなることがあります。
なお「潤滑油」とは言っても、本当の潤滑油はシャッターには合いません。
シリコンスプレーを使うのがおすすめです。
🍀普段から掃除をし、オイルをスプレーする
普段からレールやスプリングに溜まったゴミやホコリを取り除くことで、シャッターが重くなることを防ぐことができます。
掃除後のオイルスプレーも大切です。
きちんとこまめにメンテナンスをしておくことで、長くスムーズに使えるようになります。
電動シャッターの一般的な寿命は、およそ10~15年。これは、シャッター販売メーカーが定めた公証耐用年数なのですが、同時に耐用回数も定められています。
雨戸に使われる窓タイプ/耐用年数は約10年で耐用回数は約7,000回前後
ガレージなどに適用される軽量タイプ/耐用年数は約10年で耐用回数は約5,000回前後
ビル内テナントなど商用の重量タイプ/耐用年数15年で耐用回数は10,000回前後
□ 電動シャッターが下がらない・閉まらない
窓シャッターのロック
電動シャッターが下がらない原因の多くが「電池切れ」であるケースがほとんどなんです。
・電池切れのケース
「そんなこと…」と思われるかもしれませんが、よくあるんです。
電池が切れていたり、弱っていたり。リモコンが動いていないんじゃ、開くはずがありません。
・電源が入っていない
電気が来ていない・ブレーカーが落ちている・漏電しているなどの場合があります。
この場合,まずブレーカーが落ちていないかコンセントが抜けてないか確認して下さい。
停電の後にも動かなくなる場合があります。→停電の後動かなくなった
・連続して使っている
開閉するにあたってモーターを使用しているので連続して使ってしまうと、稀にモーターが熱くなってしまい保護装置が作動してしまいます。
しばらく休ましてから使用してみてください。
💡 まず自分でできること 💡
シャッターリモコンの電池を交換してみましょう。
電源が入っているか確認しましょう。
連続して使用している場合は、少し時間を置いてから動かしてみましょう。
■上記を確認しても治らない場合■
電池交換をして電源も確認したのに治らない場合は、ご連絡ください。
下記のような原因が考えられます。
・エマーゼンスイッチが作動
エマーゼンスイッチ(巻き込み防止スイッチ)とはスラットが決めた位置より巻き上げられてしまい、ボックス内でたるんで触れて停止する安全装置です。
設定位置より上がり過ぎた場合、作動しなくなります。
・スラットの変形
スラットとはシャッターの面の構成の板の部分をいいます。
シャッターは長方形の長い板が何枚にも連結してできています。
ぶつかったり、イレギュラーな力が加わったりすると変形していまい動かなくなったりします。
破損の度合いによりますが、変形部分を交換することも可能です。
*パソコンの場合は一般電話からお電話ください。